HRTホルモン補充療法ー更年期で減った女性ホルモンを補って、症状を和らげる治療です。

更年期症状で最もよく知られているのが急なのぼせや発汗を伴うホットフラッシュ。これはエストロゲンの急減が血管運動をつかさどる自律神経の活動を不安記にするため起こります。HRTはその急減した女性ホルモンを少量補う治療法なので、こうした不快なホットフラッシュの緩和には最も強みを発揮するというわけ。

その他、不眠やイライラ、疲労感、うつ気分などの症状が改善したとの報告も。「これらの中には、寝汗が減って眠りやすくなったというように、ホットフラッシュが軽減したことで副次的に改善したものもありま 」と話すのは牧田産婦人科(埼玉県新座市)院長の牧田和也さん。

「肩こりもHRTを絞けているうちに改善した、というような声もよく聞かれます。HRT自体に肩こりの改善作用はありませんが、ホットフラッシュの改善に伴い、精神的な緊張が解けることで症状が軽くなるのかもしれません(牧田さん)。このように、HRTには、複雑に絡み合った更年期症状の連鎖を断ち切り、全身の状態が良くな る効果も期待できます。

一方、「ホルモンを外から体内に入れる」ことにマィナスのイメージを持つ人もいるよう。しかし補充する量は、20〜30代に分泌されていた置に比べほんのわずか。急減することで起こる症状を抑えるのに必要な分だけです。

日本でHRTを受けている人は、更年期女性全体の2〜3%程度ともいわれており、欧米の30%程度、最も使われている北欧圈の70%程度と比べ、まだそのメリットをー孕碎又している人が少ない状況。更年期を快適に過ごすためにもっと目を向けたいものです。

エストロゲンは、女性の健康を多方面から支えています。HRTはつらい症状の緩和だけでなく、それまで自前のエストロゲンが守ってくれていた臓器や器官を守り、エストロゲンが減ることで起こるはずの病気を予防する作用があります。「有名なのは骨粗しょう症の予防効果。エストロゲンが減ると骨密度が低下しますが、HRTはこれを抑え、高齢になってからの骨折を防ぐのに有効」(高松さん)。

ほかにも肌の弾力を保ったり、シワを減らしたり、脳の機能を保持するなど、老化予防の効果も期待できます。

更年期は、女性の一生全体の中では、まんのいっとき。長寿国日本では、平均海命で考えて、あと20、30年の人生が残つています。HRTは、その長い時期をより健やかに生き生きと過ごすための備えとしても役立ちます。

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